このたび、海上自衛隊の皆様のご尽力により“護衛艦ひゅうが”を見学する機会を得ました。

募集は当初50名を予定してましたが、想像以上に希望者が多く、海上自衛隊にお願いをしまして70名まで受け入れて頂きました。それでも御断りすることになりまして、参加できなかった皆様には大変申し訳ありませんでした。

全員集合の写真を添えて参加して下さった2名の方からの感想文を紹介します。

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photo 海上自衛隊撮影

参加者の声

第4回山﨑絆塾に参加して

このたび海上自衛隊、山崎絆塾事務局及び山崎達枝先生方のご尽力により海上自衛隊護衛艦「ひゅうが」を見学させていただく貴重なチャンスをいただきました。我々民間人がなかなか目にすることのできないものを見、自衛隊の方々のお話を直接にお聞きできたことは大変にすばらしい機会でありました。

全通甲板型ヘリコプター護衛艦「ひゅうが」ですが、うわさには聞いておりましたが、あれほどまでに巨大なものであるとは想像しておりませんでした。このような巨大な護衛艦を災害救援活動に利用できれば、被災者にとっても、我々災害医療に従事する者にとっても大変に心強い存在になることは容易に想像がつきました。

また艦船のすごさもさることながら、隊員お一人お一人が持つ志の高さも大変すばらしいものであることが分かりました。それに輪をかけて、海上自衛隊(自衛隊)の持つ組織力、特にロジスティックス機能は我々民間ではなかなかまねのできないもので、これらがすべて一つとなって災害時に国民を守る大きな力になることは議論の余地はないでしょう。

この学習会を通じて私は、日本国民は自衛隊という組織についてもっとよく考えるべきだと改めて思いました。

近年自衛隊は海外での災害救援活動も精力的に行っておられます。しかし現行法では、危険地帯での支援活動にPKO法で派遣されたとしても、自衛隊の武器使用は大変厳しく制限されています。さらにJDR法での派遣においては武器の携行すら出来ないため、自衛隊は他国軍隊の警護を受けながら活動するというちょっとおかしな形になっています。

“自衛隊”は軍隊みたいだけれども“軍隊”ではないという中途半端な位置づけがこのような不思議な光景を作り、それは活動隊員の命を危険にさらすことにもなっているのです。

現在、自衛隊を軍隊にしようという意見が一部にあります。災害救援の事を考えれば、おそらく自衛隊ではなく“軍隊”にした方が効率的な活動ができるだろうという気はします。

しかし一方で、自衛隊は(例え“軍隊”になったとしても)その本質は災害救援チームではなく、あくまでも戦闘集団です。自衛隊にとって災害支援が主の目的でない以上、災害支援を前面に押し出して世論を動かし軍隊にしたり、その権限を変えたりすることは本質ではないと私は思います。

このようなことを日本国民は賢く、良く考え、憲法改正も含めて議論していく必要があるのではないでしょうか。

このように、「ひゅうが」での勉強会では色々な意味で良い学習の機会となりました。このようなチャンスを下さった関係者の皆様の並々ならぬご苦労に心から感謝を申し上げたいと思います。

東海大学 健康科学部看護学科 大山 太

第4回山﨑絆塾に参加して

先日は非常に貴重な体験をさせて頂きまして本当に有難うございました。会場として「ひゅうが」をご提供いただき、ご講演と船内見学をさせていただいた海上自衛隊の皆様に深く感謝申し上げます。

船内を案内いただき、ご講演をいただくことで、自衛隊様の体制や大規模災害時の取組み、考え方など、とても勉強になりました。今後は更なる大災害への備えとして、自衛隊と行政、医療者と企業など全ての方々が意見を出し合い、より良い体制ができたならばもっと素晴らしい対応ができるのではないかと考えました。

また、山崎先生の御講演に非常に感銘を受けました。被災を受けた医療者が、被災地の患者さんをサポートしケアしなければならない現状。医療者は医療を行うことが業務であると思うが、自身も被災者であるという事を、周りの支援者は理解しなければならない。

今も被災地の医療者の方々のメンタル面のサポートをし、支援し続ける山崎先生とスタッフの方々の活動はとても素晴らしいと思います。現地の方々にとって、どれほど救われ、元気付けられ、絶望の中でモチベーションを上げるきっかけとなったことでしょう。

この山崎絆塾は南相馬などの極限状態にある被災地をこれからも支援していくというお話を聞き、今後も自分なりに支援させてもらえればと考えています。

山崎先生 企業の人間である私たちを絆塾に参加させていただきましてありがとうございました。今後もできる限り参加させていただければと考えています。よろしくお願いします。

帝人在宅医療株式会社 神奈川支店 横浜南営業所 分銅 恒一郎

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